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寒剤供給・液化機

寒剤の供給業務(大岡山地区)

センターにおける液化・供給業務

高圧ガス取り扱いの資格を有する技術職員・技術員各1名が、ヘリウム液化装置の運転・管理を担当し、学内利用者に対する 液体ヘリウムの供給(年間45週以上)、および使用されたガスの回収、精製、再液化(リサイクル)作業を行っています。寒剤供給を通して、学内の低温関連 研究者はもとより、低温を専門分野としない(寒剤として液体ヘリウムを使用するだけの、超伝導磁石や、NMR装置利用者)研究者の研究もサポートしています。さらに、平成8年度から開始した液体窒素の供給業務も続けています。

供給を受けるには

研究室の教員を通して、センターの利用申請が必要です(連絡先)。また、新規利用者は毎年5月に実施される低温技術講習会に出席していただくことになっています。

(すずかけ台地区で液体ヘリウムの供給を受けるには、すずかけ台地区技術担当者連絡先(学内のみ)に連絡をしてください)。

液体ヘリウムの供給方法

あらかじめ必要な量をセンターへ知らせ、容器をセンターまで運んでもらえれば、容器への液体ヘリウムの充填作業はセンター職員が行います。学内向け情報のページにある「液体HeのWebによる注文の方法」(学内のみアクセス可能)をご覧下さい

供給日(注文締め切り):月曜日(前の週の金曜日)と木曜日(その週の火曜日)の2回

写真:寒剤の供給業務1

5,000リットル貯槽からの液体ヘリウムの汲み出しポート.2本のトランスファーチューブによって、2つの小分け容器に同時に汲み出すことができる。

液体窒素の供給方法(→取り扱い説明)

自動供給装置によるセルフサービス方式で行います。「液体窒素自動供給装置の使い方」をご覧下さい。

供給日および時間: 月曜日から金曜日までの8:30-17:15(原則として1階液化室の職員(藤澤・金本)が滞在する時間帯)。休日や深夜でも緊急時には、2階にセンター教員(大熊:内線3252)が滞在する場合に限りできるだけ供給をしますのでご相談下さい。

写真:寒剤の供給業務2

手前の小屋の中に液体窒素自動供給装置がある.

供給実績

液体ヘリウム供給量の推移

大岡山キャンパスにおける液体ヘリウムの需要は、極低温エネルギー実験センター時代は年間わずか数千リットル程度 でしたが、平成3年度に現在の極低温システム研究センターが発足してからは大きく延び、20,000リットルに迫るようになってきました。この要求に応えるため、平成7年度にはヘリウム液化システムの更新が行われ、8年度からは大型の液化装置による運転がスタートしました。これにより、大量の液体ヘリウム の安定供給が可能となり、利用者への供給単価に直結する液化コストも大きく下がることになりました。これはさらに、これまでの潜在的なユザーを新たな利用 者として加える効果も生み、供給量はさらに加速度的に増加しました。平成9年度には32,000リットルの供給量を記録しましたが、これは、わずか2年前 の液化システム更新直前の供給量の2倍、また旧エネルギー実験センター時代の4倍にものぼる数字です。

平成22年度末に新しいヘリウム液化装置が設置されました。平成23年度の液体ヘリウムの供給量は約61000Lになり、次年度以降の供給量も増えていくはずでし た。しかし、平成24年度は約51000L、平成25年度は約41000Lと大幅に供給量が減少しました。これは平成24年度の秋頃から、原材料のヘリウムガスの購入が困難になったことに由来します。平成25年度の夏頃から、単価は高くなったものの、ほぼ必要なヘリウムガスを購入できるようになりました。平成26年度の供給量は 約52000Lになり、今後再び需要が増えていくと見込まれます。

液体窒素の供給

平成7年度に、ヘリウム液化装置が更新されると同時に大容量の液体窒素貯槽が導入され、以来、液体ヘリウム利用者に対して液体窒素の供給業務も続けています。汲み出しは完全に自動化され、利用者が好きな時間に供給を受けられるようになりました。このことは、利用者の研究効率の向上に大きく貢献しました。